新型コロナウイルス(COVID-19)の厄災で歌会開催が見送りになっている「市川五行歌会」ですが、今回も前回と同じく、有志メンバーの五行歌を近々ブログに掲載する予定です。すでに作品は集まっていますが、編集者多忙且つ紙面作成もあるため、掲載日時については遅くとも来週半ば頃までには掲載する見込みです。
第108回「市川五行歌会」(投稿作品集)
投稿歌1首(題詠「素」もしくは自由詠)
<題詠「素」>
亡母と
重ね合わす
思いも身も
「私の素」
作ったひとだから かずみ
「不要不急」とは申せ
カラオケも
歌会も
コンサートも
元気の素 田川宏朗
素足で走って
金メダル
再びの東京五輪
期待高まる 酒井里子
手紙に綴られた
素直な気持ち
文面に表れた
必死なほどの
思いやり 中澤京華
<自由詠>
こんな立派なお城に
住みたいと
思った途端
波にさらわれる
砂の城 高原郁子
鎮もれる
原始の森が
響(とよ)むとき
月光領に
蠢く魑魅(すだま) 一歳
あっけなく
なんとも
カンタンな
終わりって
ただそれだけ うみやま
捩れた
午後には
ココアを入れる
解は
湯気の中に 佐々木斐都
美容室閉店で
ぼさぼさの髪
結んで
揺れる
コロナストレス 彩葉
題詠及び開催場所と時間は8月頃にお知らせします。
第107回「市川五行歌会」(投稿作品集)
投稿歌1首(題詠「緑」もしくは自由詠)
<題詠「緑」>
春は来た
題詠及び開催場所と時間は来月以降お知らせします。
第106回「市川五行歌会」
日時;2019年12月14日(土)14:00~17:00
開催場所;JR市川駅南口直結徒歩2分 市川市|I-linkルーム
題詠「金」、自由詠
<一席>
金輪際という
際
真底の底
未だ識らず
見たし 一歳
<二席>
劣等感
見栄
金欠
の三拍子に
足がもつれている 漂彦龍
わたしとは誰か
索めずとも
あってあるもの
想起せよ
内なる宇宙 一歳
深海に棲む
金目鯛
大きな目の網膜の後ろ
タペタム層が
キラリと反射する 中澤京華
<三席>
冬の夜空に
煌めく音符
星たちが奏でる
聞こえる 酒井里子
<出席者>一歳、彩葉、うみやま、かずみ、酒井里子、佐々木斐都、田川宏朗、
中澤京華、漂彦龍
※次回は2020年3月14日(土)に開催予定。題詠「緑」、自由詠。
開催場所と時間は来月以降お知らせします。