投稿歌1首(題詠「道」もしくは自由詠)
<題詠「道」>
道草をして
帰る
子供達に
暖を
もらう 高原郁子
神への畏敬の念
辿れば
祖母ありし日
道端の庚申塔に
合掌した思い出 酒井里子
パラ聖火走者にエントリーして
通勤経路を
徒歩にした二年前
いま消えかける
オリパラの火 田川宏朗
何度もあった別れ道
あっちあっちと選んでいても
結局
ここに
なったのかしら 西本祥子
道は
願いによって
支えられ
努力と誠意を
結んでいく 中澤京華
<自由詠>
どんどん弱くなる
冷たい父の手を
にぎりながら
見送ることばは
ただありがとう うみやま
朱金の光波
滲ませ
天空の風にとける
妖月光の
切先 一歳
読み疲れて
挿む
みずいろの栞
連々と続く
日々にも 佐々木斐都
風の微熱に
春を読み
ペン先向ける
詠み人知らずの
桜花 彩葉
<投稿者>
一歳、彩葉、うみやま、酒井里子、佐々木斐都、高原郁子、
田川宏朗、中澤京華、西本祥子