投稿歌;(題詠「月」)
題詠一首、自由詠一首の合わせて二首、もしくは題詠か自由詠のどちらか一首。
<題詠「月」>
綺麗に
見える月の
心まで
綺麗とは
限らない 高原郁子
なんて早いの〜
あれよ
あれよ
あっという間に
もう・・・12月 うみやま
月には
うさぎが住むという
遠き日のかたらい
幼き日のふしぎ
幼き日のとまどい るい
ほぼ皆既月食
しっかり見た
60年後は
絶対いない自分に
安堵する かずみ
眠れぬ夜に出会った
満月が放つ
複十文字の眩い光
その長い尾
貴方にも見せたい 酒井里子
壊れかけた地球の
傷痕を
浮彫にして
静かに廻ってゆく
月 佐々木斐都
昼下りの月
のごと
ひとたび
時が来れば
あまねく道照らせ 田川宏朗
束の間の休日に
ぶれた理性で
ペンを握れば
姑息な歌を
月がそそのかす 彩葉
うす〜く
見える
昼の月
私も気持ち
明るくなる 中澤麻祐子
日ごとに変化する
反射光
月の満ち欠け
見つめ
遡る時 中澤京華
<自由詠>
川明りを
頼りに
進む
一匹の
のら猫 高原郁子
クリスマス頃に
紅葉するかも・・・
サンタの背景はもみじ?
今までの四季を
これからも下さい。 かずみ
手作りカード
私も贈ろう
別れた兄弟
いてくれる友
静かな聖夜に 酒井里子
トーフヤの音
ヒコーキの音
皆くるくる降りてくる
この
日溜まりに 佐々木斐都
瀬戸内寂聴が逝く
肉と酒と
万年筆の握り方
愛したのは
let it be 彩葉
ずっと
見ている
空の色
雲の形
私の一部になって 中澤麻祐子
森の中
梟の声
響き渡り
夢中で走った
日が巡る 中澤京華
※文庫サイズの大活字本、シルバー文庫の出版社「ぺんで舎」で代表を務めている佐々木龍さん、こと漂彦龍さんからいただいた絵葉書の五行歌も併せてご紹介致します。
言葉が
まっすぐ
届かないのは
地球のカーブの
せいにしておく 漂彦龍
<投稿者>
彩葉、うみやま、かずみ、酒井里子、佐々木斐都、高原郁子、
田川宏朗、中澤京華、中澤麻祐子、るい