市川五行歌会

房総文学の発祥の地、市川市で2008年春に発会しました。

第110回「市川五行歌会」(投稿作品集)

投稿歌1首(題詠「結」もしくは自由詠)

 

<題詠「結」>

 

貴方に送った

縁結びのお守り

珊瑚婚も過ぎ

引き出しの奥に

二つ並んでいる              酒井里子

 

結び目を

そっとほどくか

バッサリ切るか

糸を緩める

年齢(とし)となる            かずみ

 

にっこにっこ

笑顔が

ひらひらな

蝶の舞う

結んだリボン              うみやま

 

出かけ際

髪結ぶ

手に

見え隠れする

静かな意志               中澤京華

 

マチュピチュ

アンコールワット

アルベロベッロ

しばらくは

夢の中で結ぶ               西本祥子

 

何があったんだ?

帰り着いた地球は

ウイルスの惑星

六年間の

旅の結末                  田川宏朗

 

<自由詠>

 

娘のテスト期間中

勉強せん

お母さんの胃は

ずっと

痛い                    高原郁子

 

ハッブルハッブル

私には私の

持ち場がある

窓を

磨く                   佐々木斐都

 

「自分の子供にならどうするか」

機械化される先進医療の

第一線で

問い続ける

割り切れない数値                彩葉

 

<投稿者>

彩葉、うみやま、かずみ、酒井里子、佐々木斐都、高原郁子、

田川宏朗、中澤京華、西本祥子

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第110回「市川五行歌会」(投稿作品集)



 

 

 

 

 

 

 

 

第109回「市川五行歌会」(投稿作品集)

投稿歌1首(題詠「涼」もしくは自由詠)

 

<題詠「涼」>

 

ぬけるような青空

スイスイ自転車こいだ

学生くんの白いシャツ

夏虫色にふくらませ

一涼の風となる              うみやま

 

なんともすずしげ

「涼」という字

漢字は思いを

姿で表わす

作った人の感謝を思う            かずみ

 

大地

マグマを懐きながら

地表には

こんなにも涼やかな

露草を                  佐々木斐都

 

「望外」

「実力以上の結果」

勝っても慎ましい

藤井聡太

天才は涼しい。               田川宏朗

 

第二の人生

はなむけの贈り物は

涼感乳液

腕に塗って

しばし楽しむ                酒井里子

 

山頂を吹き抜ける

涼やかな風

見渡せば遠く

霞んでいく

緑の樹々                  中澤京華

 

<自由詠>

 

閻魔様に

厄介者扱いされて

此の世に

来た可能性も

無きにしもあらず              高原郁子

 

今年も

熱風がめくる

原爆の記憶

涙、幾筋

皺に刻んで                   彩葉

 

五行歌集「コラージュ」を上梓した漂彦龍さんから絵葉書の五行歌が届きましたので、ご紹介致します。

 

波間にいっしゅん

キラキラと

浮んで消える

怪魚の鱗のような

歌を                                                                      漂彦龍

 

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<投稿者>

彩葉、うみやま、かずみ、酒井里子、佐々木斐都、高原郁子、

田川宏朗、中澤京華、漂彦龍

 

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第109回「市川五行歌会」について

新型コロナウイルス(COVID-19)の厄災で歌会開催が見送りになっている「市川五行歌会」ですが、今回も前回と同じく、有志メンバーの五行歌を近々ブログに掲載する予定です。すでに作品は集まっていますが、編集者多忙且つ紙面作成もあるため、掲載日時については遅くとも来週半ば頃までには掲載する見込みです。

第108回「市川五行歌会」(投稿作品集)


投稿歌1首(題詠「素」もしくは自由詠)

 

<題詠「素」>

 

亡母と

重ね合わす

思いも身も

「私の素」

作ったひとだから           かずみ

 

「不要不急」とは申せ

カラオケも

歌会も

コンサートも

元気の素              田川宏朗

 

素足で走って

金メダル

エチオピアアベベ

再びの東京五輪

期待高まる             酒井里子

 

手紙に綴られた

素直な気持ち

文面に表れた

必死なほどの

思いやり              中澤京華

 

<自由詠>

 

こんな立派なお城に

住みたいと

思った途端

波にさらわれる

砂の城               高原郁子

 

鎮もれる

原始の森が

響(とよ)むとき

月光領に

蠢く魑魅(すだま)          一歳

 

あっけなく

なんとも

カンタンな

終わりって

ただそれだけ           うみやま 

 

捩れた

午後には

ココアを入れる

解は

湯気の中に            佐々木斐都

 

美容室閉店で

ぼさぼさの髪

結んで

揺れる

コロナストレス            彩葉

 

<投稿者>
一歳、彩葉、うみやま、 かずみ、酒井里子、佐々木斐都、
高原郁子、田川宏朗、中澤京華
 

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第百八回「市川五行歌会」
 
 
 
*次回は2020年9月12日(土)に開催予定。
題詠及び開催場所と時間は8月頃にお知らせします。
 

第108回「市川五行歌会」について

2020年6月13日(土)に開催予定だった第108回「市川五行歌会」については新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で発令された緊急事態宣言の特定警戒都道府県に千葉県が含まれるため、開催場所についても現在休館中などの理由で中止することになり、前回と同じく、有志メンバーの五行歌を開催予定だった日時の前後頃にこのブログに掲載する予定です。

第107回「市川五行歌会」(投稿作品集)

投稿歌1首(題詠「緑」もしくは自由詠)

 

<題詠「緑」>

 

うす墨の夕空に              
ぽっと白い月
そぞろまだかと
ささやく緑(みどり)は
春をいざなう              うみやま
 
青葱が                   
好きやねん
深緑の
ヒリリと匂う
うまい料理の素                                                  かずみ
 
きゅうくつそうに             
小さな みどり葉
あなたが
ここ と
決めたのなら、よし            西本祥子
 
厳冬に逝った               
人のぶんまで
見つめたい
花も
緑も                   田川宏朗
 
若緑輝く                 
芽吹きの五葉松
天地人に活ける
梢の先は
宙の彼方を指す              酒井里子
 
ガゼルのように             
春は来た
弾む
鼓動
みどりごの上にも            佐々木斐都
 
黒髪の                    
女に化けた
雌カラス
男心を
ヒールで突く                 彩葉
 
草木萌動(そうもくめばえいずる)                 
浅緑の若芽が
柔らかく
心に
働きかける                 中澤京華
 
<自由詠>
 
高原さんは                  
体調が
優れないと
ほぼ天気か
夫のせいにする               高原郁子
 
遣唐使船                    
西の涯の泊
三井楽(みみらくのしま)に
沙門空海
「辞本涯」                   一歳
 
 
<投稿者>
一歳、彩葉、うみやま、 かずみ、酒井里子、佐々木斐都、
高原郁子、田川宏朗、西本祥子、中澤京華
 

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第百七回「市川五行歌会」
 
 
 
*次回は2020年6月13日(土)に開催予定。
題詠及び開催場所と時間は来月以降お知らせします。
 

第107回「市川五行歌会」について

2020年3月14日(土)に開催予定だった第107回「市川五行歌会」については新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大対策のニュースを受け中止することになりました。

その代わり、有志メンバーの五行歌を開催予定だった日時の前後頃にこちらのブログに掲示する予定です。