市川五行歌会

房総文学の発祥の地、市川市で2008年春に発会しました。

第115回市川五行歌会

日時;2022年9月10日(土)13:00~17:00

開催場所;市川市男女共同参画センター『ウィズ』

     JR市川駅、京成真間駅から徒歩5分ぐらい

      地図;市川市|市川市男女共同参画センター『ウィズ』

題詠「旅」、自由詠

<一席>

心 自由

頭 自由

手 自由

脚 不自由でも

自由求めて旅する        かずみ

 

<二席>

「好き」が

スパークして

線香花火

小さな小さな

恋の花               彩葉

 

<三席>

近隣公園朝六時半

ラジオ体操第一

高齢の男女ばかり

百人集う

回想の夏休み         酒井里子

 

夢はいつも

旅の途中

朝の食卓で

帰りつく

珈琲の香の中へ        佐々木斐都

 

知らなかった

場所

歩く

ワクワク感

人生の旅の途中で       中澤京華

 

あの

眩しかった時は

いずこに

旅路は

黄昏れて           田川宏朗

 

オレ、関係ねぇや

言えるのか

アベノミクス

うまい汁           田川宏朗

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ Other ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

定宿のある安心

岳峰を望む

乗鞍高原牛留池

ルリイトトンボ

会いに行く           酒井里子

 

鎌倉の

写真の中を

歩いてる

片道切符の

ナビと夏空            彩葉

 

ルーシー・リーの白

ルーシー・リーの青

自分だけの釉薬

いちずに

探し求めて          佐々木斐都

 

この現実(いま)を

傍に置いて

覚えておかなければ

過去も未来も

手離しても           かずみ

 

生まれし時から

旅は始まり

輝きながら

みな誰もが

6を超えていく         うみやま

 

四表に騒擾満ち

静謐(しずか)ならぬ

いまこの季(とき)

他國侵逼難恐るべきを恐れぬは

既に敗者というべきか        一歳

 

今生(こんじょう)の

吾が残余の生(しょう)は

ものみな名告(なの)りうたう

歌枕を巡る

旅であれ              一歳

 

<投稿者>

彩葉、うみやま、かずみ、酒井里子、佐々木斐都、田川宏朗、中澤京華、一歳

※次回は2022年12月10日(土)に開催予定。題詠「現実」、自由詠。

来月以降に改めてご案内致します。

 

*一歳さんの作品は行き違いにより歌会当日に拝受し作品集に収載できなかったため、手書きの投稿作品を掲示させていただきます。